芦屋市の神谷友司法書士行政書士事務所です。
前回は『代襲相続』について説明させていただきましたが、今回は『数次相続』についてご説明させていただきます。
相続手続きを「落ち着いてからでいいや」と後回しにしていませんか?
「父名義の不動産の相続手続きを兄に任せておいたら、兄が亡くなってしまった…」というようなケースもよく聞く話ではあります。
もし、相続手続きが終わる前に相続人のどなたかが亡くなってしまうと、事態は一気に複雑化します。
これが「数次相続」と呼ばれる状態です。
登場人物が予想もしない方向に広がり、本来なら必要なかったはずの「面識のない親族」への連絡が必要になることもあります。
今回は、時間が経てば経つほど解決が難しくなる数次相続のリスクをお伝えします。

相続人が増えることで考えられるリスク
1. 「面識のない人」が協議に加わるリスク
これが心理的な最大のハードルです。
状況: 兄が亡くなると、その配偶者(義理の姉)や子供(甥・姪)が遺産分割協議に参加します。
リスク: 兄弟間なら「あうんの呼吸」で済んだ話も、疎遠な親族が入ることで一気に進まなくなります。
「亡くなった主人の取り分はしっかり主張したい」という配偶者や、会ったこともない甥・姪と、実家の名義変更について話し合うのは相当なストレスです。
2. 判子(実印)が集まらないリスク
物理的な手続きの壁です。
状況: 相続人が増える=遺産分割協議書に押印が必要な人数が増えるということです。
リスク: 1人でも「内容に納得いかない」「連絡が取れない」「海外に住んでいる」という人が出た時点で、不動産の名義変更はストップします。
また、人数が増えれば増えるほど、戸籍謄本の収集だけで数ヶ月、あるいは年単位の時間がかかることも珍しくありません。
3. 「数次相続」がさらに重なるリスク
これが最も恐ろしいパターンです。
前回説明した代襲相続の場合も、甥姪が相続人になるケースはありましたが、甥姪が死亡している場合は、それより下の子供達は相続人にはならないというルールがありました。
しかし、数次相続の場合はそういうルールはありません。
状況:甥が数次相続人である状態で甥が死亡した場合は、甥の子が相続人となります。
リスク: 世代を超えて枝分かれが進むと、最終的に「一度も会ったことがない、全国に散らばった20人の親族」と協議しなければならなくなることもあります。
こうなると、司法書士でも相続人調査に多大な時間を要し、報酬や実費も跳ね上がってしまいますし、現実的に名義変更はかなり困難な状態となります。
名義変更が出来なければ、実家を処分することが出来ず、固定資産税を払い続けるだけの状態が続く…ということになってしまいます。
まとめ
『今はみんな仲がいいから大丈夫』『兄弟間で誰が相続するか決まってるから大丈夫』と思っていても、数次相続が起きると、あなたの知らない人が相続人になります。
その時、その方たちも同じように協力的だとは限りません。
そういった状況を回避するには、相続人の構成が変わってしまう前に、相続登記を済ませてしまうしかありません。
相続手続きでお悩みの方や、将来の相続について相談したい方は、是非当事務所の無料相談をご利用下さい。
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